BMIとがんの関係
ペインクリニック外来を受診される腰痛・膝痛などの患者さんに、減量をオススメすることがあります。
減量と一言でいっても、一朝一夕にはいかず、私自身も耳が痛い言葉です。
痛みが軽くなる以外にも、減量の良い動機づけはないかな、と探していたところ、
Body-mass index and risk of 22 specific cancers: a population-based cohort study of 5·24 million UK adults
Original
Lancet. 2014; 384(9945); 755-765
Krishnan bhaskaran, et al.
イギリスのビッグテータ(500万人以上!)を追跡して、BMIと22種類のがんの発症との関係を調べています。
500万人=大阪+横浜の人口 です。
結果としては、17種類のがんでBMIとの相関を発見しました。
BMIが5上がるごとに、子宮・胆のう・腎・子宮頚部・甲状腺がん・白血病のリスク上昇していました。
一方で、BMIと発症リスクに逆の相関も見られたがんもありました。
BMIが低いと、前立腺がん・閉経前乳がんの発症リスクが上昇したのです。
つまり、一概にBMIは低ければ低いほど良いとは言えないのです。
BMIが5上がるごとに、子宮・胆のう・腎・子宮頚部・甲状腺がん・白血病のリスク上昇していました。
一方で、BMIと発症リスクに逆の相関も見られたがんもありました。
BMIが低いと、前立腺がん・閉経前乳がんの発症リスクが上昇したのです。
つまり、一概にBMIは低ければ低いほど良いとは言えないのです。
この論文の解釈の注意点としては、
しかし、多くの交絡因子が絡んでいるなかで調整した結果でも、
子宮がんの41%、胆のう、腎、肝、結腸癌の10%において、高BMIが関与していました。
子宮がんの41%、胆のう、腎、肝、結腸癌の10%において、高BMIが関与していました。
とうわけで、適切なBMI(日本肥満学会によると、18.5以上 25未満)を維持することで、がんになる素因の一つを排除できるわけでした。
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